何かを人に伝えるには、言葉・文字・絵(図)・ジェスチャー(合図)などを使います。それでは、人に何かを教える時はどうでしょうか。知識の分野だったら最近はよく、パワーポイントなどのスライドを使ったりしていますね。その中に文章や絵(図)がありますが、それを伝えるのは、やはり(話す)言葉です。そして、言葉は、いろいろ選ぶことができる という特徴があります。
例えば、何かが終わったことを伝える時の言葉を あなたは、意識して選びますか。「終了!」と「終わり!」、どっちの言葉を使った方が良いかなあ~(笑) と、考えますか? ・・・。教える相手が日本人なら多くの場合、意識せずに選ぶかと思います。
つまり、私たちは多くのケースで、自分の発する言葉については、意識していない・考えていないということが分かります。
では、あなたの説明は、相手にちゃんと伝わっていますか。それを確認したことはありますか?
ひと昔前、オッサンの 「コミュニケーション 力」について、沸騰している時がありました。
「あれが、あれ してよぅ~~~」 「・・・。」
笑ってしまいますが、それと同時に「笑えない(汗)」感情も出てきます。これは、程度の問題であるだけで、オッサン(私)に限らず みんな 普通の日常会話ですら、正確に伝えることができていないかもしれません。
まっ、この例は、加齢による記憶力の問題も大きいのですが、「相手の理解」を 意識して話しているかどうか?も 重要なポイントです。
つまり、その言葉の意味を共有しているかどうか ということです。例えば、「若者言葉」が良い例かもしれません。大人は、いわゆる「若者言葉」を否定しがちです。しかし、「若者言葉」は、その点(共有という点)では優れています。言葉の意味を共有していて、相手が理解していることが分かっている上で、その言葉を発しているからです。
では、職場ではどうでしょうか。業界用語・社内用語・・・新人のひとは、まったく分からないかもしれません。用語の説明なしに、教えるということは、あなたの素晴らしい説明が無駄になっている可能性があるということです。
ですから、例えば・使う道具 ・場所 ・部品名 ・会社の仕組み などが、一般的でない場合や、効率良く覚えてもらいたい場合は、その「言葉」を最初にまとめて説明した方が良いと思われます。また、マニュアルなどで事前に、教わる人(トレーニー)に伝えておけば、たとえ最初は、覚えていなくても、「あ~、あれか!」といった具合に思い出すことができ、教える人(トレーナー)・教わる人(トレーニー)双方への負担を軽くすることもできます。
トレーナーをやった経験がある人は、皆、感じることです、「うまく、伝わらない。」「キツイ」。そりゃそうです。・・・新人は外国人?のようなものですから。「教えといて~」という指示だけの人には、少し考えていただきたいところかもしれません。
「○○とは」・・・これは、紙っぺら1枚とペン1本でも、できることです。そして、日々、更新していけば、1年後10年後には現場の財産となっているかもしれません。「教える」上で、まずは、「言葉の意味」~必要ではないでしょうか?
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